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ガレージ&カーポート①

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2024.11.16

おうちのはなし

 家で暮らすためには、さまざまな物が必要です。
家具や家電を始めとして、自家用車を必要としている人も多いはずです。
おそらく家に収めなければならない物としては、最も大きなものです。
ただ単にスペースがあれば良いのではなく、家と一緒にしっかりと考えておきたいものです。

自動車と家の関係

 カレーテレビ・クーラー・カーという3つの”C”に憧れていたのは、もうすでに大昔のことです。
今ではあって当たり前の時代です。
もちろん、この3つのCも大きく変わってきました。

 カラーテレビはデジタル放送でハイビジョンが普通になり、さらに美術品の鑑賞までできるような4Kテレビも普通になりました。
薄型テレビは、壁に掛けられるように進化して、家の中の暮らし方にも変化を与えています。

 殺人的な猛暑となる近年では、今やクーラーも欠かせないものです。
昔なら風通しの良い家が理想でしたが、省エネルギーの高断熱住宅は、クーラーや暖房機があることが前提の家です。
そのクーラーの性能も、家の性能以上に進化して、できる限り少ないエネルギーで効かせることができます。
テレビと同じように、天井付近のどこかにエアコンがあるのが普通のインテリアになっています。

 車も同様です。
よほどの都心部にでも住まない限り、自家用車は必需品となっています。
地方では、一家に1台ではなく成人に1台ともいわれるほどです。
もちろん車も、性能だけではなくデザインも大きく変わってきました。

 しかし、家との関わりで考えれば、それほど大きく変わってきたようには思えません。
確かにプラグインハイブリッド車(PHV)が普及すれば、駐車スペースの側には電源が必要となります。
それでも配線があれば良い話しです。

 じつは意外と、家の計画の中でもカーポートやガレージを真剣に考えることは、あまり多くありません。
家の間取りを考える事とおなじように、車の居場所と使い方を考えることは、大事なことです。
数々の事例を見ても、カーポートやガレージにデザインが行き届いている家には、計画性を感じられます。

 象徴的なのは、にほんよりもモータリゼーションが進んでいるアメリカでは、ガレージにこだわりが感じられます。
たとえば必要最低限の生活空間が確保されたうえで、プラスαの空間に何が欲しいかと聞けば日本では和室という声が聞かれます。
それがアメリカでは、ガレージという声になります。

 日本人が家に求めるゆとりの空間としての和室は、アメリカ人にとってはガレージなのです。
そのガレージからベンチャー企業が始まり、ガレージを舞台にした映画のシーンもたくさん作られています。
それは標準的なアメリカの街並みにある家を眺めてみてもわかります。

 もしかしたら日本の住まいづくりも、もっとガレージやカーポートのことを考えてプランニングをすれば、家づくりが新しくなるかもしれません。

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