笹倉ブログ 2024.06.30
おうちのはなし 2024.05.05
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2024.05.05
おうちのはなし
近年の住宅着工数は、年間80万戸ほどあります。これが多いのか少ないのか、いろいろと意見のわかれるところです。
そこで、たとえば住宅に次ぐ高額商品である自動車で比較してみると、年間では5倍の500万戸の自動車が国内で販売されています。この内のトラックがおよそ80万戸で、住宅の数と似ています。そして通常の軽自動車は年間130万戸です。
またオートバイは、原付も含めて30万戸ほどです。家が建っている数よりもずっと少ないのです。そのように考えると、意外と家が建っていることに驚きます。
さらに身近に感じるために、全国の小学校2万校で割ってみると、40戸にもなります。つまり、今住んでいる小学校区の中でも、家が建てられるということです。
でも、この建てられている家の中には、アパートなどの貸家やマンション、そして建売住宅も含まれています。これらの家は、住まい手の要望で建てられている住宅ではなく、地主や事業者の判断で建てられているものです。
純粋な注文住宅を数えると、1つの小学校区でも年間11棟の家が建てられていることになります。戸建ての建売を含めると20棟です。多くの小学校区は、6歳児の子ども達でも歩いて通えるほどの範囲で、必ず知っている人もいる範囲に、これだけの建築現場があるということです。
そしてひとたび工事が始まると、2ヶ月近くは工事期間がかかります。つまり、1つの小学校区では2~3棟の工事があっても普通のことなのです。
この狭い範囲の中で建築現場があれば、気づく人も多いのではないでしょうか。あるいは、いつも使っている道から少し範囲を広げて、普段は歩かない道を通ってみると、意外と身近なところに住宅の建築現場があるかもしれません。
近隣で建築現場を見つけたら、真っ先に確認したいのは、どこの建築会社が建てているかということです。
これも注文住宅全体のシェアを確認すれば、傾向がわかります。たとえばテレビ広告などで見かける大手メーカーのプレハブ住宅などは、全部のメーカーを足しても2割には届きません。つまり6棟に1棟しかありません。逆に6~7割の住宅は、地域の建築会社が手がけている現場です。
さすがに全国の建築会社の数は小学校以上にあるので、知らない会社が多いと思いますが、現実に日本の注文住宅を支えているのは地域の建築会社なのです。
そして、大手のメーカーも含めて、建築会社の良し悪しを判断するのに、建築現場ほどわかりやすいものはありません。カタログやホームページで判断する以上に、大切な情報が建築現場にはあるのです。近隣に建築現場を見かけたら、いつかは建てる家づくりのために、注目してみてください。