
笹倉ブログ 2024.05.20
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2025.03.16
おうちのはなし
コロナ渦で激減した日本を訪れる外国人の数も毎年のように、増えています。
初めてくる国から、気に入って何度もくる国に変わりつつあり、雪を見るツアーなど、目的も変わってきているようです。
普段日本に住み暮らしている私たち以上に、もっと深い見どころを知っています。
じつは外国人が日本に来て驚くことのひとつに、日本の山があります。
自国の山と比べて、蒼々と樹木に覆われた山の姿を見かけることは珍しいのです。
地球上の陸地の、わずか400分の1しかない狭い日本の国土ですが、地球上の奇跡といえるほど自然にあふれています。
それは動物も植物も一緒で、日本列島には、9万種以上の動物と、5千種以上の植物が生息しています。
たとえば下北半島の温泉につかる風景で有名な世界の北限に生息する猿。
世界で唯一、木の枝の下を走るヤマネ。
こうした動物の固有種は日本に131種あり、世界自然遺産ガラパゴス諸島の110種を超えます。
また、日本と同じ島国で、広さもほぼ同じイギリスに生きる固有種の数はなんと0です。
同様に秋の紅葉を彩るカエデ類も、日本には26種あるのに対して、北米やヨーロッパでは半分の13種しかありません。
国土の広さを考えれば、いかに日本が自然の豊かさに恵まれているかがわかります。
それは各国の森林率を比べてみてもわかります。
資源の無い国と言われた時期もありましたが、自然を資源と考えれば、そんなことはありません。
日本が位置する北緯20度から50度の偏西風が吹く地域は砂漠が多い地域です。
赤道に近い熱帯雨林帯に雨を降らせた気流が、偏西風に変わって乾燥した空気を吹き下ろします。
ところがこの経緯にあっては日本には平均降雨量の7倍以上の雨や雪が降っています。
この雨が、日本の国土全体に森を育てています。
気象研究所によると、この雨や雪を降らせているのは、世界の屋根であるヒマラヤのおかげだということです。
偏西風がヒマラヤに当たって南側を通ることで、インド洋と東シナ海、太平洋の水分を日本列島に運んでくれているというのです。
さらに世界最大の海流である黒潮が、対馬海峡から日本海に流れ込むことも、豊かな自然が育つ環境を整えてくれました。
暖かい海流によって、氷河期の寒波が和らいだだけではなく、日本海の蒸気が雪となって土地を潤します。
新潟県妙高市の1日2mの積雪は世界最高の記録です。
寒さ以上に乾燥に弱い広葉樹が、日本の山の中では生き延びることができました。
青森~秋田の白神山地には世界最大のブナ原生林が残され、世界自然遺産になりました。
黄葉するブナやトチの木、紅葉するサクラやモミジが混生し、世界でもっとも美しい日本の山の秋も、世界の屋根であるヒマラヤと太平洋の黒潮の恩恵です。
北の針葉樹林帯から、さらにはマングローブの森まで、わずか400分の1の列島の中にあるのは、まさに奇跡としかいいようがありません。
そして、この奇跡の自然に囲まれて暮らす民族は、その恩恵である木材を、大切に扱ってきました。
家にもふんだんに木材が使われ、生活文化の中にも根付いています。