あなたの使い勝手はどっち？⑤

洗濯機はどこに？

　水回りの使い道としては、最後に洗濯機の場所も使い方によっては変わる可能性があります。最も一般的なのは、やはり浴室の隣の洗面所に設置する事だと思います。

　浴室に近ければ近いほど、お風呂の残り湯を使うのには便利です。水資源を節約することは、大事な心掛けであることは間違いありません。

　また、浴室の近くであれば、脱衣した服を、あまり移動しないで洗濯機にかけることができ、合理的でもあります。

　一方、家事動線を考えて、洗濯機をキッチンの一部もしくは、すぐ隣に設置することを希望する人もいます。乾燥まで含めた新しい洗濯機が開発され、さらには静音設計の洗濯機に人気があるのも、居室に近い場所に洗濯機を置くニーズが増えているからこそです。また、共働き世帯が増えていることも一因です。

　洗濯機の場合は、他にも考えられます。それは保水地に近い場所に置く事です。たとえば勝手口などに置く事も考えられます。あるいは玄関に設けたクローゼット内に設置する事も考えられます。

　もちろん、この洗濯機の使い方も、どれが多数でどれが正しいという事もありません。その設置場所に合わせて洗濯機の選び方も変わります。

　本当に満足できる家にするには、こうした使い方の情報をしっかり発信しなければ設計者もデザインが進みません。出来上がってからでは、結果的には住みながら不便さを感じて暮らすことになりかねません。欲しい部屋数やデザインの傾向だけではなく、本当の暮らしを支えている、水回りの使い方を、しっかり整理してみてください。