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掃除のルール②

2024.11.02

おうちのはなし

空気は、動く場所

 掃除のプロがエアコンの状況をひと目見れば、汚れと同時に掃除の状況もわかります。
人の目には見えにくく、人の健康にも大きく関わる空気の動きも、もう少し知っておいてもよさそうです。

 たとえば、エアコンの吹き出し口には多くの埃が溜まっていると思います。
これが吸気口のフィルターに溜まっているのであれば、単純な話で分かりますが、どうして吹き出し口が汚れるのでしょうか。

 じつは空気が流れることで、物の表面には摩擦が生じ、静電気を帯びます。
小学生の理科の授業で、プラスチックの下敷きを擦って髪の毛を逆立てる実験をした覚えがあると思います。
同じことが起きているのです。

 しかも、多くのエアコンは下敷きと似たプラスチックなどの化学物質でできています。
摩擦による静電気が、空気中にある目に見えないほどの軽い塵埃を集め、積もればやがて目に見える埃になります。
その埃が空気中の水蒸気を含み水分を得れば、菌類にとっての温床となります。

 同じことが、さまざまな場所で起きています。
たとえばエアコン周辺の壁が黒ずんで汚れて見えるものも、その場所周辺の空気が動くことで汚れが溜まっているのです。

 特に摩擦によって静電気が発生しやすいビニールクロスでは顕著です。
汚れや掃除を気にするのであれば、漆喰や珪藻土などの塗り壁を予め選んでおくと、汚れにくくなります。

 さらに、換気システムなどのダクトも同様です。
家庭用のものではコストもあって塩ビ製のパイプを使用しているケースも多くあります。
長い年月の間には塵埃が溜まることは、間違いないでしょう。
その時には、誰がどのように掃除をするのでしょうか。

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