笹倉ブログ 2024.05.20
おうちのはなし 2024.08.24
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2024.08.24
おうちのはなし
建物の引き渡しを受ける為には、建物が完成していないといけません。
引き渡し前に、お客様と建設会社が互いに立会って行われるのが、「竣工検査」です。
建物の不具合だけではなく、目立つ傷の有無なども確認します。
計画段階の図面等ではなく、実際につくられた完成品としての現物を見ることができるので、素人でもある程度の不具合がわかるでしょう。
気持ちよく新生活に入るためには、最も大切な検査といえます。
そして、不具合があれば、引き渡しの時までに改修工事を行います。
ですから、竣工検査は引き渡しの1週間ほど前までには行わなければなりません。
お客様との竣工検査だけではなく、別の検査も受けなければなりません。
長期優良住宅やローン実行などのために、検査済み証が必要であり、そのためには、所定の機関による検査を受けるのです。
ここでは施主は立ち会う必要はありませんが、法的に正しい建築をしていることを、プロの目で確認してくれます。
この時、外部の検査機関とのスケジュール調整もありますので、建物完成後の日程にもあらかじめ余裕を考慮しておくことです。
こうした検査を迎えるための、最後の工事は「美装工事」です。
簡単にいえば大掃除で、工事中に溜まった塵埃を、部屋の隅から隅まできれいにして磨き上げます。
この美装工事の直前には、襖や内部の建具の他、様々な機器が取り付けられます。
照明器具やコンセント、スイッチ、エアコンなどの器具がその代表です。
こうした器具を取り付けるためには先行した配線や配管がなければできません。
器具の取付は工事としては最後の工程ですが、配線や配管は工程の中でも早い時期に行われています。
ですから照明器具などは品番とまではいわなくても、天井付にするか壁付けにするかなどは着工時には決めておかなければなりません。
器具の取付工事までに終わらせるのは「仕上げ工事」です。
内装の仕上では、壁と天井が最後に仕上げられます。
壁や天井には壁紙が貼られたり、塗り壁で仕上げたりすることもあります。
タイルが貼られるのも仕上げ工事です。
床がカーペットであれば、同じような時期に工事しますが、フローリングなどの木工事の仕上では、壁や天井よりも先に行われます。
内壁を立てて、階段をつくるのも、木の床を張るのも大工の仕事だからです。
同時に内部の建具を入れるための枠組みの工事を行います。
これらの工事を「造作工事」といいます。
造作工事は、一つ一つ壁や天井など仕上がりを想定して、構造体から下地を丁寧に組み込んでゆく作業です。
最も時間のかかる工事となります。
仕上げの下地となるボードを平らに仕上げるためには、さらにその下地となる木桟をきっちり組まなければなりません。
そのためには精度を上げ、水平や垂直、そして直角をとって工事を勧めます。
階段や床の間などは、そのまま造作材が仕上げとなることも多く、まさに大工にとっては腕の見せ所でもあります。
この造作工事の前には、あらかじめ配線や配管を設置しておかなければなりません。
断熱材の工事も同様です。
造作大工や断熱材工事の前に、電気屋さんやガス・水道屋さんが現場に入って、配線や配管の設備工事を終えておきます。