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おうちのはなし 2023.10.19
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2023.10.19
おうちのはなし
それでは、地震の時にはどれだけの力がかかっていて、どのように対策すればよいのでしょうか。そのヒントは、これまでにも観測されてきた地盤面加速度でイメージできます。
これまで観測されている1,000ガルという数値は、重力加速度である980ガルとほとんど等しい値です。つまり、瞬間的に家を真横にしたのと同じ力がかかっているということです。耐震対策が取られていない建物が倒壊するのも、当然のことだと思えます。
この時、柱と梁の骨組みだけでは壊れやすくなりますが、箱のように面材で固められていると、真横にしても壊れにくくなります。つまり、柱の太さで強さが決まっているのではなく、壁の量とバランスで耐震性が決まるのです。
これが理解できれば、じつは耐震性能を上げることは、それほど難しいことではありません。特殊な技術を持っている企業だけができることではなく、壁が少ない無理のある設計さえしなければ、耐震等級3にすることは、どの工務店でもできることであり、実際に取り組んでいる工務店も決して少なくありません。
さらに、熊本地震のような前震と本震があると、前震で耐震性が劣化してから、本震で被害を受けることも考えられます。地震力に対する変形量を抑えるために、制震装置を設置すると、この耐震性の劣化を抑えることができます。
耐震性をしっかり確保した上で、制振装置を設置するという対策も有効になります。