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生活をDesignする②

2023.09.24

おうちのはなし

●アメリカの街づくりから

以前、アメリカの街づくりの現場を視察したことがあります。日本とは違う発想が随所に発見できました。

 道路や土地の造成についても、決して日本が劣っているわけでもなく、むしろ技術的には、日本の方が丁寧に作っているように思えます。

 例えば、日本では道路の水平もしっかりと計算し、水が流れることを考えて施工をします。

 一方、アメリカの造成地では、よほど高低差が大きくなければ地形はそのままに造られています。ですから、道路も常に水平になっているとは限りません。

 しかし、自然の地形を生かして造成しているかといえば、印象は逆転します。日本の造成では、道路を水平にするためにコストをかけ、コンクリートを膨大に使って築き上げることで、自然の景観が損なわれているのです。

 日本人は自然を敬い、自然とともに生きる民族だと聞かされてきましたが、宅地の造成に関しては自然を征服しようとしているように見えます。

  また、アメリカで住宅造成中の道路では、歩行者を優先して平らにしているので、車は速度を落として段差を超えなければなりません。逆に日本では、車道が優先されて造成され、歩行者が段差を上り下りしています。車椅子で移動をすれば、その差は歴然とわかります。

 そしてアメリカでも、分譲中の街の中心部の角地には、簡素な店舗があります。日本であれば、間違いなくコンビニエンスストアになることでしょう。ところがアメリカの分譲地にある店舗は、いわばライフスタイルショップです。

 インテリアの小物から食器類、カーテンなどのテキスタイル、そして簡単な衣類や自転車まで売られています。この街に住めば、このようなライフスタイルを楽しめるというイメージが湧いてくることが大事なのです。

 日本人が品質と称して、技術的な裏付けや利便性ばかりを求めているのに比べて、アメリカの家では暮らしの質そのものを求めているように思えてきます。

 他にも、モデルハウスの事例を見ても、違いを感じられます。まったく同じ間取りの家を、ライフスタイルを表すモデリングの違いで、どれだけデザインが変わるのかがわかるように展示されています。 

 頑丈で快適という住宅の性能は、普通にあるべきことです。その上で、住宅の形としてのデザインを求めるものではなく、家の主役は暮らしであり、住まい手のライフスタイルによって家のデザインが、決まっているということです。まさに生活がデザインされているという感覚です。

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