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おうちのはなし 2023.11.04
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2023.11.04
おうちのはなし
小屋裏を活用するためには、相応の準備が必要です。一般的な住宅では屋根裏の換気を取るために、上階の天井裏で断熱をしていることが多いのです。当然のことながら、小屋裏を活用するためには、その外側を断熱しなければなりません。天井面で断熱をするのに比べると、屋根面で断熱をする方が面積が大きく、そのためのコストも必要です。
一方、小屋裏活用の方が、省エネ的には多少有利になると考えられます。省エネでは、住宅の純粋な外皮としての壁・屋根天井・床面とサッシ部の熱貫流の平均値が求められます。どうしても熱性能では弱くなるサッシ部の面積の割合が減ることで、家全体の平均値が高まる可能性があるのです。
また、小屋裏を収納空間として使うためには、法律上のルールもあります。天井の高さを、1.4m以下としなければなりません。これを守らないと、+1階と見なされて確認申請や建設上の条件も大きく変わってしまいます。ただし、あくまでも天井の高さとして規定されているので、なんらかの天井を張ればすむことです。
条件を守ると、下階面積の半分までの小屋裏収納が認められます。たとえば主寝室8畳と子ども部屋6畳×2室、廊下階段など約4畳があれば、12畳大までできます。しかも、この空間は全体の面積には数えられません。もちろん、固定資産税の対象面積にも含まれません。まったくプラスアルファの空間として作ることができるのです。
また、この面積内であれば、階段を設置することも認められるようになりました。こうしたルールは地域の行政によって判断が違う場合もあるのですが、物の出し入れに安全性を考えた上で承認の判断となっているようです。ただし、あくまでも収納としての空間ですので、居住空間となりうる設備等は認められていません。
いずれにしても居住空間の面積を減らさずに、大きな集中収納を作ることで、実際の暮らしの空間も豊かに利用することができます。技術的、法律的な心配は専門家に任せてでも、屋根の裏の空間を、利用しない手はありません。