笹倉ブログ 2024.05.20
おうちのはなし 2023.10.29
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2023.10.29
おうちのはなし
戸建て住宅でも、マンションと同じようにリノベーションをして、すっかり生まれ変わることができます。その最も良い例は、古民家再生です。築100年以上経った古民家が、現代流の生活に適した住まいになります。
古民家再生の魅力はマンションとは違い、古いことの良さが残せることです。日本の伝統住宅の雰囲気を残して、予約の殺到する民泊ホテルに生まれ変わっている例も多くあります。
こうした日本住宅の良さを発見し、普及の努力をしてくれているのは、くしくもアメリカやドイツの見識者であることも不思議です。特に日本の伝統の木造技術では、アテ材という曲がった木を上手に生かしながら建てている事例が散見されます。見方によっては、世界でも稀な景色のある家になっているのです。
直射日光や雨風に直接さらされず、人の生活の息吹の中で、本当にゆっくりと乾燥され、燻されて風味を増した木材は貴重なものです。塗装や加工で作ろうとしても、できるものではありません。
木材に発生する干割れも、伝統的な木造技術の中で予め想定されているからこそ、100年を超えて建ち続けてなんの支障もありません。逆に、木材の収縮や歪みを利用して、しっかりと組み合っています。そのため一度解体して外すと、二度と組み合わせることはできないほどです。
また、再生されない古民家の材は、古材として流通しています。古材を活かしたインテリアは、サスティナブルデザインとして、欧米でも根強い人気があります。
こうした古びた木材は、古民家再生の時には埃を払うだけではなく、表面を洗い、磨くことで、さらに魅力を高めています。安心して使うことができるのはもちろんのことです。