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おうちのはなし 2023.11.04
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2023.11.04
おうちのはなし
その意味では、そもそも不動産に対する評価や考え方から日本とは違います。日本では既存住宅の価値を査定する時には、土地の値段と建物の値段に分けて評価するのが一般的です。しかし海外はあくまでも不動産は、動かせない一体のものとして評価します。
これまでのように、ビバリーヒルズを例にして考えてみれば良く分かります。この街の建物をすべて除去して、住民もいなくなって、ただ区画された土地にしてしまったら、今と同じ価値を認めることができるのでしょうか。
さらには道路や街路樹なども撤去して、元の大地に戻したとすれば、ほとんど価値のないものになってしまいます。つまり育った街路樹や、歴史のある建造物や、そこに住む住人の質があって初めてその環境の価値が決まるのです。したがって環境が壊されれば、家が壊されていることと同じです。
また逆に、原野に造成を加えて街区を作り、そこに家が建って初めて住環境としての価値が生まれます。初めて土地に価値が生まれるのであって、土地と建物は一体となっているものです。
ですから、家の文化を守ることと同じくらいに、街の文化も守らないと、自分が住む街の資産を保持することはできないのです。