ダイニング④

・家族のバロメータ

　現代でも変わらず、食事をする場所としてのダイニングは、間違いなく家族の集まる場所になっています。そして家族間のコミュニケーションを大切にしようと、思える場所です。

　その最も端的な例は、現代の生活では不可欠になっているテレビについても、家族が食事をしている時だけは、できる限り消しておく意識が現れています。テレビよりも家族の会話の方が大事なのです。それは、家族の幸せの構図が、ダイニングでの風景に現れているということです。

　その意味では、ダイニングは家族の結束力を表すバロメータになっていると考えて良いでしょう。日頃からダイニングでの風景が賑やかに彩られていれば、そこには幸せな家族が居るということです。

　それを考えると、家をプランニングする時にもダイニングを安易に考えるわけにはいきません。もしかしたら、リビング以上に熟慮を必要とするのかもしれません。現実にダイニングを中心にする暮らしを考え始めている家族も、増えてきているように思えます。